七色のとらの物語り

難しいことはきらいです。あなたの脳ミソで化学反応を起こすような、心にじんわり広がるような暗号にするしかありません。

ピント

七色のとら 作

 

 

 

 

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悲鳴悲鳴。聞こえてくるけど痛みなんて分からないから。
空っぽになってみる、わたしは平気。
まだ間に合う。まだ間に合う。
ケースなんてどうでもいい。
百円均一で売ってたやつで十分なの。
わたしは初めから目隠ししてる。

 

指で手のひらであなたに触れる。

 

本物だと信じてるから別に何も怖くない。
眼は、頭についているただの情報収集する機械。
だからだれにも騙されたりしない。
感覚のままだったから。

 


本当は暴いて欲しい。

 

 

 

『ピント』